整備日誌

(Jan. '97)


  1. 3,000 rpm以上回らないLotusなんて.. (1/27 am)
  2. 車は電気で走るもの (1/27 pm)


'97 1/27 3,000 rpm以上回らないLotusなんて..

さて、本日は毎年恒例の'97 New year meeting in パシフィコ当日である。 パレード見学に間に合うように青蛙エレキ大臣と待ち合わせているので、 例によって早起きして点検・整備開始。

一通りの点検の後にキャブのアイドル調整を行う。 うーむ、同調がかなり狂っている..。 先月の伊豆ツーリングで狂ったのだろうか。 この車の場合、それなりの距離を走ると同調が狂うことがある。 キャブのリンケージの問題だろうか? まあ、調整は比較的容易ではあるのだが。 (真剣にやるとそれなりにかかる。)

暮れの整備で高回転で吹けなくなったので心配していたが、 取りあえず空吹かしでは全く問題ない様子なので、 青木エレキ大臣に電話を入れて出発することにした。

各部の暖気をするため、家から約2Kmの間ゆっくりと走る。 問題ない、というより、実に調子いい。 天気も快晴で気持ちもいい。暖気が終わってアクセルを一踏み。

ぶぼぼぼぼぼぼー

Lotus T/Cは軽く吹け上がり、軽い車体を軽々引っ張る。 やはり調子はいいようだ。 カーブで減速した後、再度加速を楽しむ。

ぶぼぼぼぼー、ぼふっ、ぼふっ、ぼふっ

なんと、車体が前後するほどの息つき。 そして間髪入れずに怒涛の如く押し寄せるアフターファイア!

ぱーん、ぱぱーん、ぱーん、ぱぱーん

バックミラーを見ると、後ろの車が急に100mくらい車間をとる様が写っている。 「(相当火が出てるのかな..。)」 アクセルをもどし、回転が落ちるのを待ってからゆっくり踏む。 相変わらず下では調子いい。どうやら3,200rpmくらいで急に失火するようだ。 でも何故..?

家から8kmくらい来ていたが、このまま会場まで向かうのは無理と判断、 青蛙エレキ大臣に遅れる旨を電話で伝え、3,000rpmを超えないようにゆっくりとガレージへもどる。 ちょうどカムが乗り出す手前、それ以上踏めないフラストレーションにいらつきながら。

「こんなのLotusじゃないよなあ..。」

ガレージについても原因が分からない。 3,200 rpmということでキャブのメイン回路が詰まったかと思ったが、 失火は4気筒全てが一斉にという感じだった。 点火系統の部品は全てOKなはずだし。 何故だろう、どうしてだろう、わからない..。

最近いじった箇所は、えーと、電気系統と点火周り。 プラグコードは関係ないし、ディスビキャップは新品だし..。 なぬ? ディスビキャップが新品? もしや..。

すぐさまタイミングライトを持ち出し、点火時期を測定する。

「ひょえー、アイドリングで20度超えてますぅ。」

なるほど元気な訳だ。しかしどうして? 確かにディスビは触ったが、取り付けのビスは緩んでいない。 伊豆のときはなんでもなかったわけだし、 それから数十キロ走ったくらいで、それほど狂うはずもない。 思い当たることと言えば、ディスビキャップをサードパーティ製に変えたことくらい。 まさか爪の位置が違うとか???

残念ながら"様々なディスビキャップの違い"などというテーマについて 調べている時間的余裕はない。 とにかく早く点火時期を調整して出発しないと、スワップミートも品切れになってしまう。 すでにパレードの開始時間は過ぎた。 時間がないので、勘で点火時期を遅らせる。 900 rpmで10度を超えたところで合わせ、こんなもんでよし。 取りあえず今日の所は上まで回さないようにして出発しよう。

すでに道路も混み始めていたこともあり、 会場についたのは予定より3時間遅れの12:00。 そして駐車場に入るまでに、さらに30分待たなければならなかった。 やれやれ。


'97 1/27 pm 車は電気で走るもの

年に一度のお祭りを楽しんだ後の帰り道。

上まで問題なく回るようになってはいたが、 多少不安があるので帰りもあまり回さないように注意した。 どうでもいいがE-typeやらAlfa Romeoやら、あげくの果てにはMiniまでが抜いて行く。 平常心を保とうと努力するが、ついつい怒鳴ってしまう。

「ぢぎじょう、今度会ったら覚えてろ。」
(会わないって ^^;)

く、くやじい、完調ならこんな屈辱は受けないのに。 天国のChapman様、ごめんなさい。

「ガレージまであと10 Kmくらいかな? もうすぐ朝引き返した地点だ。 今日もなんとか無事に帰って来ることができた。無事これ名馬。 でもなんだかライトが暗いような気がする。 やだなあ、あと少しなのに..。とりあえず少しでも節約しよう。」

ガレージまであと数百メートル。信号待ちでライトを消して、 後続車がいないことを確認してブレーキから足を離し、ブレーキランプを消す。 信号が青に変わった。もうガレージまではノンストップだ。 それライト オン。ん? ライト オン。つ、つかない..。

すでに20:00を回っており、暗闇の中をライトなしで進む。 ようやくガレージについた。あとは門を開けて車庫入れだけだ。 近所迷惑だから、とりあえずエンジンを切っておこうっと。

「しっ、しまった、エンジンを切ってはいけなかったのだああ。:-O」

あーあ、最後まで情けない..。 原因はベルトの張り不良による発電不足ってところかな?

Lotus T/Cの弱点であるウォータポンプのベアリングをいたわるために 普段からベルトの張りを極力弱くしているのだが、少々度が過ぎたようだ。

この夜、スタータは再び回ることはなかった。 久しぶりに車を押したことで2日ほど筋肉痛に悩まされたことは言うまでもない。 どうやら車も人間も運動不足のようだ。


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Takahiro Asai (t_asai@yk.rim.or.jp)
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