輸入された時、パーキングブレーキはバラバラになってトランクに入っていた。 足りない部品は単体では手に入らなかったため製作した。
生産年は'64年とのため改善項目は少ない。 行なった改善の主なものは以下の通り。
参考文献: 交通小六法, 警察庁交通局, 大成出版社
使用したLucasのシールドビームはレンズカットが悪いようで光量が出なかった。 (それでも何とか検査には通ったが。)
左側ミラーは普段はクリップオンだが、 念の為に軽いウォルプレスを両面テープでフェンダーに付けた。
スピードメータは持ち込み検査当日に現場で紙切れを細長く切って、 ガラスの上からセロテープで張りつけて目盛りにした。 徹夜明けの作業で仕上げは最悪だが、ちゃんと視認できれば問題ない。
ナンバーステーはアルミ板で製作。しかし仮ナンに合わせて作ったら高さがあり過ぎた。 サイズが違うのだ。
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事前審査に必要な以下の書類を車両課に提出。
まず 「新規検査等に伴う並行輸入自動車等の検査資料(その1、その2)」 という2枚組の書類を車両課(並行班)で受け取り、諸元や国内改善の内容等を記入する。 正規ディーラにより陸運局に諸元が提出されている場合、基本的にこの2枚の書類を書くだけで済むが、 提出されていない場合は強度計算書等の書類を用意しなければならないので素人にはかなり厄介。 また残念ながら他の陸運局にあるものは使えないし、コピーもさせてもらえない。
通関証明や現地登録証はとりあえず持参し、 検査官が本紙を確認して確認済みのハンコをコピーに押印した後に返却される。 譲渡証明は通関証明書記載の名前が本人ではない場合のみ必要。
提出の際に技術的なヒアリングがある。 自分で改善を行なっていれば簡単に答えられるものだ。
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検査当日に必要になる書類をあらかじめ準備しておく。 印紙は当日でOK。特に重量は当日測定するので買わない方がよい。
今回は手数料を普通車で払ってしまったような気がする。 ひょっとすると小型車はこれより数百円安いのかもしれない。
自賠責は職権打刻がある関係で1カ月のみ買った。 行きと帰りとで車台番号が変わってしまうので、 とりあえず仮ナン用に買っておいて、 打刻の後に近くの代書屋等で新しい番号で36/37カ月分買う作戦である。 トランスポータがあれば当日36/37カ月買えばよいのだが。
当日必要な書類は以下のとおり。
車庫証明は3日ほどかかるので注意。
書類等の準備が全て整ったら持ち込み検査の予約を入れる。 予約は1週間前から可能なので、なるべく早くとる。
ちなみに、'95年12/1から神奈川や千葉もCAR アンサー (ようするにテレフォンサービス)が導入されて車検の予約が自動化された。 しかし、つながりにくさはチケットぴあ以上。 午後になるとまず間違いなく予約一杯になってしまうので、 午前中(8:30〜)にひたすら頑張る。10:00過ぎると比較的つながりやすいようだ。
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以下に挙げるものを用意し、経路の最寄りの市役所で仮ナンバーを借りる。
期限は申請日を含めて最長5日間。 なお返却が最後の有効日から5日を過ぎてはならない。
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書類を持って車両課へ行き受付をすます。 検査票がきちんと記入してあればOK。受付が済んだらいよいよ列に並ぶ。 横浜の場合は0番ライン(一番奥)が新規検査用になっている。 自分の番になる前にラインの横の小部屋へ行き、事前審査の際に提出した書類を受けとっておく。
列に並んでいるときに外観等の検査を行なう。 まず車体の寸法を測るのでメジャーの一方を持って手伝う。 次に灯火類の確認。識別表示等改善事項の確認もこのとき行なわれる。
車から降りて前輪、後輪の順にはかる。ガソリンの残量は聞かれなかった。 長くアイドルするとかぶってしまうので、ここまでは押して進んだ。やれやれ。
左は問題なく○だったのに、右は光量不足で×が出た。 2度目に何とか合格。
前、後、パーキングの順にローラの上に乗せて検査する。 1度目は右が甘かったようで不合格。2度目に合格。
ローラーを回して40km/hになったところでホーンを鳴らす。 検査官がニッコリ笑ってOKサインを出してくれた。
特に問題なく合格。
7番ラインへ回ってサスのガタやオイル洩れ等を調べる。 オイルはほとんど洩れないが、一応事前に拭いておいた。全く問題なく合格。
なんだかんだで、結局1回で通ってしまった。 全ての検査にパスしたら、先の小部屋で総合判定を受ける。 ここまで来ればナンバーが取れたも同然だ。
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エンジン、シャーシともプレートは認められないので、刻印のない車は打刻しなければならない。 旧い英国車の場合はほとんど要打刻になる。 職権打刻については
道路運送車両法 第32条を参照のこと。
てっきり検査官が打つものだと思っていたが、 実はこれ、自分でやらなければならないのだ。 今回一番大変で時間がかかった作業。
打刻場から車両課の裏口へまわり、検査官を見つけて書類を渡し、 「職権打刻を指示して下さい。」と言うと、 職権打刻指示書という書類を作ってくれる。 そこに車台番号が書き込まれたら、ハンマーと刻印を受けとって、いざ打刻。 上から叩くことが出来ればよいのだが、場所がないのでリフトに載せて下から打つはめになる。
まわりはアストラの大群で、あとはハイドロが付いてそうなド派手なアメ車が数台。 こうしてアメ車と並べるとElanってほんとに小さい。まるでオモチャだ。
リフトが空いた昼休みをまるまる使って打つ。4回ほど失敗して ようやくコツをつかみ、1時間ほどかかってやっと8桁打ち終えた。 さすがSpyder、めちゃめちゃ硬い..。そこら中つぶれた「甲」だらけになって しまった。(ちなみに「甲」は「神(奈川)」の略)
コツは、平な所を選んで塗料を完全に落して地肌を出すこと。 必ず1回で決めること。布サンダーをたくさん用意していくとよい。 現場にもおいてあるが、くたびれているものばかりだった。
打刻を終えたら拓本を取り確認をもらう。 「打った場所は絶対忘れないように」と念を押された。
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重量税の印紙と、新しくもらった車台番号で自賠責を買う。 書類の記入に漏れがないかチェックする。 登録申請書はOCR用紙になっており、住所等はコードで記入する。 コード表はその辺に置いてある。 本人の場合は登録申請書に実印を押さなければならないらしいが、 知らなかったので家まで取りに帰った。
記入が済んだら全ての書類を登録課へ提出する。 通関証明書の本紙は提出するので、必要ならばコピーを取っておく。 しばらく待っていると名前を呼ばれて車検証が交付される。
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交付された車検証を持って納税所へ行き、取得税と自動車税を払う。 取得税は5%、自動車税は月割。 納税し終えたらナンバーの交付を受け、外へ出てナンバーを車体にネジ止めする。 ネジは持参したが、下にたくさん落ちていた。 ネジ止めが済んだら、そばにいる封印係の方を見つけて封印してもらう。 その際に先ほど打った刻印を確認するので、場所によっては鏡があると便利。
大き過ぎるナンバーステーを見て、 「ナンバーステー作ったの? そのくらい買ったら? どっかに売ってないの?」と言われた。
封印を終えたら、はれて登録完了。 日も暮れてもう数台しか残っていない駐車場で記念撮影した。 しかし暗くなりすぎて写っていなかった。残念。
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様々な助言と励ましを下さったBritzの皆様、 また当日を含め何度も陸事へ付き合ってくれた青蛙さんに感謝致します。
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